サイドFIRE vs フルFIRE|必要資金額の違いと自分に合った選び方

お金・資産形成

「FIRE(経済的自立と早期退職)」という言葉が浸透しつつある今、FIREの中にも「サイドFIRE」と「フルFIRE」という選択肢があることをご存じでしょうか?
この2つの違いを正しく理解し、自分に合ったFIREを目指すことは、効率的な資産形成と失敗のないリタイア生活への第一歩です。

本記事では、「サイドFIREとフルFIREの必要資金額の差」に焦点を当て、具体的なシミュレーションとともに分かりやすく解説していきます。


【目次】

  1. FIREとは?サイドFIREとフルFIREの違い
  2. フルFIREの必要資金額とは
  3. サイドFIREの必要資金額とは
  4. サイドFIREとフルFIREの資金差シミュレーション
  5. どちらを目指すべき?選び方のポイント
  6. FIRE後の生活コストの考え方
  7. まとめ|まずは自分に合ったFIREの形を見つけよう

1. FIREとは?サイドFIREとフルFIREの違い

「FIRE」は、Financial Independence, Retire Earlyの略で、経済的に自立し、早期退職を目指す生き方です。そのFIREの中でも、ライフスタイルに応じて以下のように分類されます。

種類内容
フルFIRE完全に仕事を辞め、資産収入だけで生活
サイドFIRE最低限の生活費は資産収入で賄い、不足分は労働収入で補う

✅フルFIREの特徴

  • 完全リタイア状態
  • 時間に完全な自由がある
  • その分、資産目標が高い

✅サイドFIREの特徴

  • 時間をコントロールしやすい働き方(パート、フリーランスなど)
  • 資産目標が抑えられる
  • 不労所得+労働収入のミックス

2. フルFIREの必要資金額とは

フルFIREを目指すには、生活費すべてを資産からの収入で賄う必要があります。

FIRE界隈では「4%ルール(トリニティスタディ)」が有名です。

▶︎ 4%ルールとは?

投資資産を年利4%で取り崩すことで、30年以上生活資金を維持できるという考え方。

▶︎ 年間生活費別の必要資産額

年間生活費必要資産額(4%ルール)
200万円5,000万円
300万円7,500万円
400万円1億円

つまり、年間300万円の生活費で暮らすなら、フルFIREには7,500万円の資産が必要ということになります。


3. サイドFIREの必要資金額とは

サイドFIREでは、生活費の一部を労働収入でカバーします。たとえば、月5万円〜10万円程度をパートや副業で得る前提です。

▶︎ 労働収入を活用したケース

  • 年間生活費:300万円
  • 月5万円(年間60万円)を副業で稼ぐ場合 → 不足分は240万円

この240万円を4%ルールで賄うには?

240万円 ÷ 0.04 = 6,000万円

月10万円(年間120万円)稼げれば?

180万円 ÷ 0.04 = 4,500万円

✅ サイドFIREの資金目安

労働収入(月)年間労働収入必要資産(生活費300万円想定)
5万円60万円6,000万円
10万円120万円4,500万円
15万円180万円3,000万円

サイドFIREの魅力は、働く意思があれば、必要資産を大幅に減らせる点にあります。


4. サイドFIREとフルFIREの資金差シミュレーション

具体的な資金差を見てみましょう。

🔸前提条件

  • 年間生活費:300万円
  • 運用利回り:4%
  • 労働収入:サイドFIREでは月5〜10万円
タイプ労働収入(年間)必要資産額フルFIREとの差額
フルFIRE0円7,500万円
サイドFIRE(5万円)60万円6,000万円▲1,500万円
サイドFIRE(10万円)120万円4,500万円▲3,000万円

これを見てもわかるように、労働を組み合わせることで、数千万円レベルで資産目標を下げることが可能です。


5. どちらを目指すべき?選び方のポイント

以下のポイントをもとに、自分に合ったFIREスタイルを見つけましょう。

🔹フルFIREが向いている人

  • 完全に仕事から離れたい
  • 時間の自由を最優先したい
  • 高収入 or 節約で資産形成のスピードが速い

🔹サイドFIREが向いている人

  • 仕事は続けてもOK(週3勤務、副業OK)
  • 早くFIRE生活に入りたい
  • 心理的・経済的に安心感が欲しい

サイドFIREは「柔軟性」と「再現性」の高さが魅力で、現実的に取り組みやすい選択肢と言えるでしょう。


6. FIRE後の生活コストの考え方

FIRE後に重要なのは「生活コストをいかに抑えるか」です。

✅ 主な支出項目

項目見直しポイント例
住居費地方移住・持ち家・賃貸選び
食費自炊中心・ふるさと納税活用
保険料不要な保険の見直し
交通費車の手放し・公共交通機関の活用
娯楽・交際費サブスク整理・趣味の見直し

月5万円の支出減は、年間で60万円の節約=1,500万円の資産削減(4%ルール換算)に相当します。


7. まとめ|まずは自分に合ったFIREの形を見つけよう

サイドFIREとフルFIREの必要資金額には数千万円の差があり、働き方やライフスタイルに応じて選ぶべき道は変わります。

タイプ必要資産額(目安)特徴
フルFIRE約7,500万円〜1億円完全リタイア・自由時間最大
サイドFIRE約3,000万〜6,000万円少し働く・資産ハードル低め

無理にフルFIREを目指すより、自分の価値観や目標に合ったFIREを選ぶことが、長期的な満足感と安心につながります。

まずは月5万円でもいいので、「働かなくても生きられる仕組み」を作ることから始めてみてはいかがでしょうか?

にゃんきち
にゃんきち

最初はサイドFIREを目指しながら資産形成を進めて、フルFIREは最終的な目標だね!


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