セミリタイアに必要な資産額の計算方法、4%ルールとは?

お金・資産形成

1.セミリタイアの意

セミリタイアは、完全に働かない完全リタイアではなく、働き方を自由に選べる状態、または必要最低限の時間だけ働くことを意味します。フルタイムで働かなくても生活できるだけの経済的な自由を得ることを目指すライフスタイルです。

セミリタイアを実現するためには、どのくらいの資産を用意すべきか、その金額を計算することが重要です。セミリタイア後の生活費、投資によるリターン、将来のインフレ、税金などを考慮に入れて資産額を算出します。

2. セミリタイアに必要な資産額の計算方法

2.1 年間生活費の算出

まず、セミリタイア後にどのくらいのお金が必要かを考えます。生活費は、住居費、食費、保険、交通費、趣味、娯楽、旅行などを含みます。

例えば、一人暮らしを想定し、以下のように生活費を仮定してみます。

  • 住居費:月6万円
  • 食費:月4万円
  • 保険・医療費:月2万円
  • 交通費・娯楽:月3万円
  • その他:月5万円

合計:月20万円、年間で240万円の生活費が必要となります。

これが、セミリタイア後に必要となる年間生活費です。生活に多少ゆとりを持ったほうがいいので、予想より少し上乗せして計算してみました。

2.2 取り崩し率と資産額

まずはセミリタイアするために非常に重要な「4%ルール」について解説します。「4%ルール」とは年間生活費×25で計算した数値を年間4%ずつ資産を取り崩しても減ることがない可能性が高いという考えです。この4%とは一般的な米国の株価上昇率(7%)から物価上昇率(3%)を引いて計算されています。具体的には、以下のような計算式になります。

  • 必要資産額 = 年間生活費 ÷ 取り崩し率

例えば、年間生活費が240万円で、取り崩し率が4%の場合、必要な資産額は次の通りです。

  • 240万円 ÷ 0.04 = 6000万円

したがって、セミリタイアを実現するためには、6000万円の資産が必要だということになります。

2.3 取り崩し率の調整

「4%ルール」は多くのケースで有効ですが、個々の状況によって調整が必要な場合があります。例えば、インフレの影響を考慮したり、投資のリターンが期待通りに得られなかったり、長期間生活費が増加したりすることを考慮すると、取り崩し率を3%に引き下げることを検討する必要があります。

また、資産運用を積極的に行っている場合、リスクを取った投資を行い、より高いリターンを得ることができるかもしれませんが、その場合も慎重に資産の取り崩し計画を立てることが重要です。

2.4 投資によるリターンを考慮する

セミリタイア後、長時間働かずに生活を維持するためには、資産の一部を投資に回すことが重要です。株式、債券、不動産などへの投資によって、安定的にリターンを得ることが目標です。

例えば、年間生活費240万円をカバーするために、資産の5%のリターンが得られると仮定します。これにより、240万円の生活費は資産から得られるリターンで賄われることになります。リターンを得るために資産をどのように運用するかを検討することが、セミリタイア成功のカギとなります。

3. セミリタイア後の収入源

セミリタイアを実現するために、完全に働かなくても生活できるだけの資産を用意する必要があります。しかし、セミリタイア後に収入源を完全に絶たない方法もあります。以下は、セミリタイア後に得られる可能性のある収入源です。

3.1 不労所得(投資収入)

株式投資や不動産投資、債券などから得られる配当金や利息収入は、セミリタイア後の主要な収入源になります。これらの収入が安定していれば、セミリタイアを実現するために必要な資産額を下げることができるかもしれません。

3.2 副収入

セミリタイア後にフルタイムではなく、パートタイムやフリーランスの仕事をすることで副収入を得る方法もあります。例えば、週に数回のアルバイトや自分の得意分野でのコンサルティング、オンラインでの仕事などです。

副収入を得ることにより、生活費を一部賄い、必要な資産額を抑えることが可能になります。

3.3 年金や社会保障

セミリタイア後、年金や社会保障を受け取ることができる場合もあります。特に、60歳を超えて年金受給資格を得ると、安定した収入源となるため、その分資産額を低く設定することができるかもしれません。

4. セミリタイア後の生活費を減らす方法

セミリタイア後に生活費を減らすことで、必要な資産額をさらに減らすことが可能です。以下の方法で生活費を抑えることができます。

4.1 支出の見直し

生活費の見直しを行うことで、不要な支出を削減できます。例えば、家賃を安いところに引っ越したり、食費を削減したり、娯楽費を減らすことなどが考えられます。

4.2 定住地の変更

都市部から地方に移住することで、生活費を大幅に削減することができます。地方では家賃が安く、物価が低い場合が多いため、セミリタイア後の生活費を抑えることができます。

4.3 生活スタイルのシンプル化

無駄な消費を避けることで、生活費を削減できます。例えば、車を持たずに公共交通機関を利用したり、シンプルな生活を心がけることで、費用を大幅に抑えることができます。

5. まとめ

セミリタイアを実現するために必要なこと

①生活費を見積り、必要な資産額を計算する。
②資産を減らさないように取り崩すために、株式投資や資産運用を行い、4%ルールで取り崩すイメージを持つ。
③生活費を削減するための工夫をする。
④収入を少しでも得るために、稼ぐ手段を探す。また、稼ぐためのスキルを身につける。アンテナを張り情報収集を行う。

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